バーチャルマーケット2に参画して

開催までに何か記事を書こうと思っていたけど、結局何も書かないまま開催を迎え、そして閉幕してしまった!
イベント自体は終わってしまったけど、今回わたしがバーチャルマーケットに於いて何をしていたか、ここに書き残しておく。
※バーチャルマーケット2はVRChat内でPublicワールド化を予定している。

バーチャルマーケット2

わたしは実行委員会の一員として参画、ブースの出展サークルとしても参加した。
実行委員会内での役割は「配置・製作協力」、役職としては「配置統括(ブース配置リーダー)」を務めた。
バーチャルマーケット2は、初回バーチャルマーケットと同じくVRソーシャル「VRChat」内で行われた。

VRChatでは、ユーザは自由にアバターやワールドを制作して楽しむことができるが、その際に「Unity」というツールを使用する。

Unityはゲームエンジンであり、ゲーム開発ツールである(もちろんゲーム以外の開発もできる。3Dアプリケーション開発環境といってもいい)。
バーチャルマーケット会場もVRChatのワールドなので、Unityを用いて制作を行うことになる。

「仮想空間上展示即売会」の「配置・製作」とは?

バーチャルマーケットは展示即売会である。が、今回は会場で決済が行えるわけではないので、実質的には展示会である。
展示するのは、出展参加サークル方々のブースである。

物理的な会場で開催される展示会と違う点がいくつかある。

一、出展ブースがデータ(3Dモデル)である
一、ブースの設営を出展者ではなく運営側がおこなった

仮想空間、CGで構成されたVR空間上での展示会のため、そこに配置されるものは3Dモデルデータである。出展参加サークル方々は、展示するブースそのものの3Dモデルデータ及びVR空間での表現(質感やテクスチャ等の見た目、展示物をVR空間内で触ったり持ち上げたりする仕掛け、ギミック等)をまとめたデータとして入稿する。具体的には「.unitypackage」。

VRChatのワールドは、ユーザがUnityエディタ上で作成し、専用のVRCSDKを用いてVRChatのサーバへアップロードすることで、入場可能となる。また、一般のユーザがワールド名で検索などして入場するためには、VRChat運営の手で(審査等を通過したのちに)「Public」という状態にしてもらう必要がある。

つまり、イベント会場はイベント開会時にはサーバへのアップロードが完了し、Publicな状態になっていなければならない。

400超のブース(という3Dオブジェクト)をイベント会場(という3Dオブジェクト)へまとめあげ、VR空間として成立させるため、ブースの配置作業は運営側で預かっておこなった(数百人規模での作業が不可能なわけではないが、仕組みを整備しないと各々の作業が競合しまくって大変なことになる。仕組みの整備は今後の課題)。

つまり「配置」とは、出展サークル方々から預かった大切な「ブース」を、「イベント会場ワールド」へ設置していく役割である。


複数人での配置作業(VRChatワールド作成)

バーチャルマーケット2では、「世界創造主」(ワールド制作者)の作成したUnity上のワールドシーンへ、400超の出展サークル方々のブース及び協賛企業様のブースを配置する必要があった。その数全11会場。
気の遠くなるような物量であるが、超絶に有能な仲間たちのおかげでこれらの配置を完遂した。つまり、チーム作業である。
運営委員会のワールド作成、配置作業はすべてリモートで行われている。担当スタッフ各々はインターネット回線のみを通じて「会場」を作り上げた。

複数人が同時にひとつのものを作り上げるとき、仕組みやルールの力を借りないと、作業内容が被ってしまったり、矛盾する作業が行われてしまったり、労力や時間の損失が発生しがちである。今回はGitという仕組みを用いて、これらに対応した。

Gitによるバージョン管理、ワールド本体更新や配置作業別のブランチ分け、それらの適宜マージ、競合を避けるためのマルチシーン編集ルールの整備、それでも競合が起きたときの解消等……

長くなったが、主にこのあたりがわたしの今回の役割であった。
※あ、あと入り口ワールドの「VMエントランス」の企業ブース配置も担当したよ。


イベントを終えて

まだPublic化とか、やること残ってるので厳密には終わってはいないが、開催期間が終了したことで、バーチャルマーケット2は一区切りついたといえる。

課題も多く残った。バーチャルマーケットが、すべての参加される皆様に有意義なものとなるよう、真摯に向き合っていく。

協賛企業様。素晴らしいブースを出展していただいた出展サークル様。イベント会場へ来場された皆様。有能揃いの運営スタッフの仲間たち。
バーチャルマーケットに関わったすべての方々、本当にありがとうございました。


最後に主催のおことばを。

車軸制作所 SHAJIKUworks

Unity,C#,VR,AR,Blenderを嗜む一般人、車軸制作所。VR関連案件興味津々。面白いことに目が無いのでお気軽に色々お誘いください!Unity,C#等お力になります。

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